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みんなで考える農と食 ~カレッジへの挑戦  その1

 未来をつくる舞台を、宇陀から。

実行委員 :土井 悠起@㈱類設計室 2025.09.09

オーガニックビレッジフェス2025の企画をしています、実行委員の土井です。

今回私たちが企画しているのは、フェスの企画のひとつ「みんなで考える農と食」カレッジ。山口農園の山口さん、奈良未来デザインの吉村さんらと共に、議論と構想を重ねています。

【コンセプトは“ともに考える”】

この企画のコンセプトは、

―多様なオーガニックの実践者と参加者が出会い、語り合い、未来を描く。

一方的な講演ではなく、これからの農やオーガニックのあり方をみんなで考え合い、学び合う土壌をつくること。そこから新たなネットワークが芽吹き、宇陀発のオーガニックの可能性が広がっていく。そんな未来像を思い描いています。

このテーマに対して、関わるのは宇陀で日々農業と向き合う生産者の方、店頭でオーガニックの魅力を語る販売員の方、それを手に取る消費者の方、さらに食卓に届ける飲食店の方など、本当に多様な主体。オーガニックを取り巻く、全ての人にとって「来てよかった」と思っていただける場にしたいと考えています。

【熱量に応えるために】

プログラムを形にする過程で、「どんな人がこの場を訪れ、何に価値を感じるのか?」という点を意識し続けています。多様な方に来ていただきたいという想いとともに、来場していただくかたそれぞれが何を求めるのかも、鮮明にして臨みたい。

そうした中身について、委員会メンバーと探り合う時間は、刺激そのものであると同時に、メンバーが放つ熱量を感じながら、その熱に応えていきたいと思っています。だからこそ私もまた、自分の言葉と企画で全力を注ぎたいと思います。

【宇陀から広がるムーブメント】

食、サステナブル、オーガニック ―いま世界が注目するテーマを、宇陀から。

このカレッジが、学びの場にとどまらず、農と食の未来をつくるムーブメントの起点の1つとなることを願っています。まずは企画者である私たちが火を灯し、そして最終的には参加者全員で炎を大きくしていきたい。

当日に向けて、さらにたくさんの方とともに、この企画を創り上げていきたいと思います。


土井悠起(類農園)

doi-y@rui.ne.jp

類農園に新しく立ち上がる施設の運用に携わっています。
ご縁をいただき関わり始め、その虜にもなりつつある宇陀の地で、
交流の場を育み、今回のオーガニックフェスの企画にも全力で取り組みます!



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